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オリオン座

おうし座とふたご座とカニ座の間に挟まれて、まるでサンドイッチの具のような存在感を放つ冬の代表的な星座、それがオリオン座です。


しかし、ただのサンドイッチではありません。


これは、夜空に輝く巨大なイケメンであり、有能なハンターであるオリオンの姿なのです。 


オリオンってどんなやつ?


オリオンはギリシア神話に登場する伝説的な大男で、腕っぷしの強い自慢の狩人でした。しかし、性格は少々やんちゃで、その自慢話が過ぎてしまうこともしばしば。ある日、彼は「この世に俺が狩れない獣はいない!」と豪語してしまいます。この調子に乗った発言が、のちに彼の運命を大きく変えることになります。


みんなで「三つ星ベルト」を探そう!


オリオン座の魅力は、何といってもその見つけやすさ。夜空を見上げれば、ひときわ明るく並んだ3つの星が目に入ります。


これがオリオンの腰、通称「三つ星ベルト」です。この三つ星は、まるで「見つけられるかな?」と挑戦状を叩きつけているかのよう。このベルトを見つけたら、もうオリオン座はあなたのものです。


三つ星の少し上には、肩にあたる2つの星、ベテルギウスとベラトリックスがあります。特にベテルギウスは、赤い光を放つ「赤色超巨星」で、まるでオリオンが誇らしげに身につけているルビーのようです。


そして、三つ星の下には、足にあたる2つの星、リゲルとサイフが輝いています。リゲルは、ベテルギウスとは対照的に青白く輝く美しい星で、さながらオリオンが履いている純白のブーツ。ベテルギウスとリゲル、この色の対比もまた、オリオン座の面白いところです。


オリオン座の必殺技

星雲の大サービス!


オリオン座のすごさは、その姿だけにとどまりません。三つ星の下には、まるでオリオンがぶら下げている刀のように見える星の並びがあります。実は、この中に「M42」という名の、とんでもなく美しい星雲が隠れているのです。望遠鏡を覗けば、そこには宇宙の神秘、ガスやチリが輝く「オリオン大星雲」が広がっています。まるで、オリオンが「俺のコレクション、見せてやろうか?」とでも言っているかのようです。肉眼でもぼんやりと見ることができるので、ぜひ試してみてください。


オリオンとサソリの因縁の対決


さて、オリオンの自慢話に戻りましょう。


彼は「この世に俺が狩れない獣はいない!」と言ったことを、大地の女神ガイアに聞かれてしまいます。ガイアはこれに激怒し、オリオンを懲らしめるために一匹のサソリを放ちます。オリオンは力では負けなかったものの、小さなサソリに不意を突かれて毒に刺され、命を落としてしまいます。


この因縁は、死後も続きました。神々は彼らを星にして天に上げますが、オリオンとサソリが二度と出会わないように、空の正反対の位置に置いたのです。そのため、オリオン座が空に昇る冬には、さそり座は姿を隠し、さそり座が空に現れる夏には、オリオン座は地平線の下に沈みます。

この宿命のライバル関係は、夜空の物語として今も語り継がれています。まさに「あいつとは顔も見たくねぇ!」という、星になった男たちの壮絶なケンカなのです。


冬の夜空に輝くオリオン座は、ただの星の集まりではありません。


それは、自慢屋のハンター、オリオンの物語であり、彼が愛用した腰のベルト、輝くブーツ、そして命を落とすきっかけとなった因縁の物語が詰まった、壮大な宇宙のドラマなのです。


今の時期であれば2時以降かな?

もし空を見上げることがあれば、その巨大な男の姿を想像しながら、彼がどんな自慢話をしていたのか、そっと思い描いてみてはいかがでしょうか?

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