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「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』に登場するアルビレオは、はくちょう座のくちばしにあたる部分に位置する、実在する美しい二重星です。物語では、銀河鉄道が「白鳥区」を通り過ぎる際に、「アルビレオの観測所」として登場します。


​作品内での描写

​『銀河鉄道の夜』の中で、アルビレオは次のように描写されています。


​「窓の外の、まるで花火でいっぱいのやうな、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四棟ばかり立って、その一つの平屋根の上に、眼もさめるやうな、青宝玉(サファイア)と黄玉(トパーズ)の大きな二つのすきとおった球が、輪になってしづかにくるくるとまはってゐました。」


​この描写から、アルビレオは「青いサファイア」と「黄色いトパーズ」の二つの宝石のような星として描かれ、その美しさが強調されています。これは、実際のアルビレオが持つ色の対比を賢治が独自の世界観で表現したものです。


​実際のアルビレオ


​実際のアルビレオは、肉眼では一つの星に見えますが、双眼鏡や望遠鏡で見ると、金色(オレンジ色)の主星と青色(エメラルド色)の伴星からなる二重星であることがわかります。その美しい色の対比から、「天上の宝石」とも呼ばれています。


​賢治のアルビレオへの思い


​賢治は、アルビレオを単なる美しい星としてだけでなく、そこを「観測所」として設定しました。これは、賢治自身が天文学に深い関心を寄せていたこと、そして宇宙の真理を探求しようとする姿勢を反映していると言えます。


​また、賢治が作中で「青いサファイアと黄色いトパーズの球がくるくると回っている」と表現していることから、彼はアルビレオが互いの周りを回る「連星」であると考えていたようです。現在の天文学では、この二つの星は異なる方向に異なる速度で動いているため、連星ではない「見かけの二重星」であると考えられています。


しかし、この賢治の独自の解釈は、物語に神秘的な魅力を加えています。


​アルビレオは、『銀河鉄道の夜』の中で、ジョバンニとカムパネルラが銀河の旅を続ける中で出会う、重要なランドマークの一つであり、その幻想的な美しさで物語の世界観をより豊かなものにしています。


hoshizora2307は、小学生の頃に何回も読みました。

何十年ぶりになるのかなぁ。久しぶりに読んでみるかな🌛

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